「歌声が小さくて恥ずかしい」
「歌声が周りの音にかき消されてしまう」
歌の声量を上げる方法を知りたい方の中には、このような悩みを抱える方もいるでしょう。
声量は、音程や表現力などの歌の魅力を支える土台です。
そのため、歌の声量が小さいと、聴き手に不安感を与えることにつながります。
本記事では、初心者の方に向けて歌の声量を上げる方法をプロ目線でご紹介します。
最後まで読めば、堂々と歌えるようになるので、ぜひ参考にしてください。
声量とは?
まずはじめに、声量についてご紹介します。
一般的な声量とは、声の強さや大きさを表しますが、歌の場合は意味合いが異なります。
歌における声量とは、声の大きさだけでなく、響きの豊かさや伝わりやすさなどを含めた総合的な要素を指します。
そのため、単に声が大きいだけでは、騒音と同様の扱いになるため注意が必要です。
歌では、響きが綺麗でよく通り、抑揚のある声が理想的とされています。
理想的な声づくりのためには、声の大きさだけでなく、「息の量」「共鳴」「声帯の振動」の3つをコントロールすることが大切です。
歌の声量が上がるとどうなる?
次に、歌の声量が上がるとどうなるのかについて、以下の4つをご紹介します。
- 歌声が安定する
- 芯の通った声質になる
- 高音域の音程が取りやすくなる
- 表現力が高まる
①歌声が安定する
歌の声量が上がるとどうなるのかの1つ目は「歌声が安定すること」です。
声量が小さいと、声帯の振動にムラが生じるため、歌声の震えを引き起こします。
一方、声量があると、息の量が一定になり、声帯がしっかり振動するため、歌声が安定します。
まっすぐ正確な音程で歌えるようになるので、聴き手に安心感を与えられるようになるでしょう。
②芯の通った声質になる
2つ目は「芯の通った声質になること」です。
芯の通った声質とは、音の輪郭がはっきりしていて、よく通る状態のことです。
声量がある人は、息の量や声帯のコントロールなどの土台が安定しているため、芯の通った声質で歌うことができます。
一方、芯のない声質とは、息漏れが多く、スカスカな状態などを指します。
息漏れが多い原因には、声帯を閉じる力が弱いことや、息を吐き出す力が強すぎることが挙げられるため、ボイストレーニングを行い、弱点を克服していきましょう。
③高音域の音程が取りやすくなる
3つ目は「高音域の音程が取りやすくなること」です。
高音を出すには、息の量のコントロールがカギになります。
声帯には、2枚のひだ(筋肉)があり、それが薄く引っ張られた緊張状態のときに息があたることで高音が出ます。
つまり、声帯の準備ができていても、息の量が適切でない場合、綺麗な高音は出ないのです。
声量のある人は、息の量の調整や切り替えが上手いため、スムーズに高音域にシフトできます。
高音域で音がひっくり返りやすい人は、息の量と声帯の動きに注目してみましょう。
④表現力が高まる
4つ目は「表現力が高まること」です。
歌の表現力は、「音程」「リズム」「強弱」などの複数の要素から成り立っています。
特に、歌詞やテンポに合わせた強弱は、曲の中で様々な変化をもたらすことが可能です。
たとえば、サビでは声量を大きめにして迫力を出し、静けさが大事なポイントでは、声量を抑えて弱めに歌うこともできます。
このような変化は、ドラマチックな印象を与え、聴き手を虜にするはずです。
声量があると、強弱の幅が広がるため、表現力を高めることができます。
歌うときに声量を上げる方法
ここでは、歌うときに声量を上げる方法について、以下の7つをご紹介します。
- 腹式呼吸を意識する
- 歌声を遠くに飛ばすイメージを持つ
- 喉の奥をあけて歌う
- 口腔内の響きを意識する
- 身体に余計な力を入れない
- 正しい姿勢を保つ
- 立ち姿で歌う
①腹式呼吸を意識する
歌うときに声量を上げる方法の1つ目は「腹式呼吸を意識すること」です。
腹式呼吸とは、お腹を動かしながら行う呼吸法のことです。
胸の広がりを意識する胸式呼吸よりも、深い呼吸ができるようになるため、歌の場面では腹式呼吸が推奨されています。
腹式呼吸の具体的なやり方は、以下の通りです。
- 背筋を伸ばして姿勢を正す
- お腹に向けて息を吸い込む
- 吸いきった息をゆっくり吐き出す
これらを実践することで、息の吸う量が増え、吐き出す息の量がコントロールしやすくなります。
声帯の振動に必要な呼気圧が安定するため、無理なく大きな声が出せるようになるでしょう。
②歌声を遠くに飛ばすイメージを持つ
2つ目は「歌声を遠くに飛ばすイメージを持つこと」です。
イメージには、自信を高めて、成功を後押しする効果があります。
歌声が遠くに飛んでいくイメージを持つだけで、自然と声量が上がるため、手っ取り早く効果を得たい人におすすめです。
また、イメージが曖昧な場合、歌声に迷いや不安が生じ、音程のズレなどの失敗を招くかもしれません。
声量のある自分を想像し、自信を持つことが上達の近道といえるでしょう。
③喉の奥をあけて歌う
3つ目は「喉の奥をあけて歌うこと」です。
喉の奥をあけて歌うと、息の通り道が広がります。
結果として、声量アップ以外にも、響きが良くなったり、声帯が疲れにくくなったりするなどの様々な効果が得られます。
特に、声帯の疲れは、声がれや音量のコントロールが利かないなどの悪影響をもたらします。
声量のある状態をキープするには、喉に過度な負担をかけないことが大切です。
とはいえ、喉の奥をあけて歌う感覚が掴めない人もいるでしょう。
感覚が掴みにくい人は、あくびの状態をイメージすると、舌が自然と下がり、喉の奥に空間が広がりやすくなります。
④口腔内の響きを意識する
4つ目は「口腔内の響きを意識すること」です。
私たちの身体には、「共鳴腔」と呼ばれる空洞の場所があり、そこで反響した音の振動が増幅することで、響きが豊かになります。
共鳴腔には、「咽頭腔」「口腔」「鼻腔」の3種類がありますが、その中でも声量アップに重要な場所が口腔です。
口腔では、舌と唇の位置によって、音の豊かさにかなりの差が生じるため、口内の広がりと響きを意識することが欠かせません。
口を縦に広げることで、声色に深みが増し、遠くまで響く声質をつくることができます。
⑤身体に余計な力を入れない
5つ目は「身体に余計な力を入れないこと」です。
身体に力が入ると、呼吸が浅くなり、息の量がコントロールしづらくなります。
また、声帯あたりの筋肉が緊張し、音の不安定さを招くことにもつながります。
前述した通り、声量を上げるには、声帯の動きと息のコントロールが必要不可欠です。
肩や首周りの力を抜き、リラックスした状態で歌うように意識しましょう。
また、ウォームアップにストレッチを取り入れることも効果的です。
身体をほぐすと、血流が良くなり、副交感神経が優位になるため、深い呼吸ができ、声量アップが期待できます。
⑥正しい姿勢を保つ
6つ目は「正しい姿勢を保つこと」です。
姿勢が悪いと、呼吸が浅くなるため、声量が不安定になってしまいます。
また、猫背などの肩が丸くなる姿勢では、喉と肩周りの筋肉が緊張しやすくなるため、声帯の疲労にもつながります。
歌うときの正しい姿勢は、背筋が伸びており、頭から糸がつるされてピンと引っ張られているような状態です。
ただし、以下のような状態は逆効果となるため、鏡やスマートフォンの録画機能で、歌うときの姿勢をチェックしてみましょう。
- 顎が前に出ている
- 胸を張り過ぎている
- 反り腰になっている
⑦立ち姿で歌う
7つ目は「立ち姿で歌うこと」です。
立っている状態は、下半身の支えがあるため、座っている状態よりも声量が安定しやすいのがメリットです。
カラオケなど、自由な姿勢で歌える環境では、立ち姿勢で歌うのがおすすめです。
立ち姿で歌うときは、以下を意識すると、声の通りが良くなるでしょう。
- 足は肩幅程度に広げる
- 骨盤を立て背骨を1つずつ乗せる
- 重心は偏らないよう中心に置く
- 顎を軽く引いてリラックスする
歌の声量を上げるトレーニング方法
ここでは、歌の声量を上げるトレーニング方法について、以下の3つをご紹介します。
- 腹斜筋トレーニング
- ストロー発声法
- リップロール
これらのトレーニングを繰り返すことで、声量アップだけでなく、音域の拡大や歌唱力の向上が期待できます。
歌を上達させたい方は、ご紹介するトレーニングに取り組んでみましょう。
①腹斜筋トレーニング
歌の声量を上げるトレーニング方法の1つ目は「腹斜筋トレーニング」です。
腹斜筋とは、脇腹あたりにある大きな筋肉で、腹式呼吸で大切な横隔膜の動きをサポートする役割があります。
つまり、腹斜筋の強化によって、腹式呼吸が楽になり、息の量がコントロールしやすくなるのです。
とはいえ、強度の高い運動は、継続しにくいのも事実です。
そこで、初心者におすすめのトレーニングが「プランク」です。
プランクは、うつ伏せの状態で床に両肘をつき、腰を浮かせてキープするトレーニングです。
難しい動作がないため、運動に不慣れな人でも取り組みやすいのがメリットです。
プランクを行うときは、以下の点を抑えておくと、効果が得られやすくなります。
- 慣れたらキープする秒数を伸ばす
- 頭からかかとまで一直線になるよう意識する
- 腰は反らないようまっすぐ保つ
②ストロー発声法
2つ目は「ストロー発声法」です。
ストロー発声法とは、口にストローをくわえた状態で「うー」や「おー」と発声するトレーニングです。
ストローの空気圧によって、声帯を閉じる筋肉が鍛えられるだけでなく、喉周りの力みが取れるなどの効果が得られます。
具体的なやり方は、以下の通りです。
- ストローをくわえて軽く口を閉じる
- ストローの先に向かってゆっくり「うー」「おー」と発声する
- 音程を変えながら発声を繰り返す
声帯が鍛えられれば、ハリのある声質を維持できるようになるため、音の輪郭がはっきりし、聴き手に伝わりやすくなります。
また、自宅で手軽に高音域の練習ができるため、積み重ねによって音域を広げることができます。
③リップロール
3つ目は「リップロール」です。
リップロールとは、唇を軽く閉じた状態で息を吐きだし「ぶるぶる」と振動させるトレーニングです。
発声の際、喉の力を使わずに息の量で調整するため、声帯に疲労を溜めることなく声量アップが期待できます。
リップロールのやり方は、以下の通りです。
- リラックスした状態で軽く口を閉じる
- 唇を軽く尖らせて息を吐く
- 腹式呼吸を意識しながら唇をぶるぶる振動させる
息の量を一定に保つ力が鍛えられるため、音程のコントロールや表現力向上などの歌の上達に役立つ様々な効果が得られます。
歌の声量を上げる方法で効果的なのは「プロからの指導」
最後に、歌の声量を上げる方法で効果的なのは「プロからの指導」である理由について、以下の3つをご紹介します。
- 正しいトレーニングが学べる
- レベルに応じた指導が受けられる
- モチベーションを維持できる
①正しいトレーニングが学べる
プロからの指導が効果的な理由の1つ目は「正しいトレーニングが学べること」です。
声量アップに必要なボイストレーニングは、独学で行うことも可能です。
しかし、独学には以下のリスクがあり、正しい知識がなければ効果は得られません。
- 間違ったやり方で声帯を痛める
- 自分に合わないやり方で時間を無駄にする
特に、声帯を痛めたまま放置すると、声帯ポリープなどの病気を引き起こすかもしれません。
取返しのつかない状況を避けるためにも、プロから正しい方法を学ぶことが大切です。
②レベルに応じた指導が受けられる
2つ目は「レベルに応じた指導が受けられること」です。
音楽教室には、初心者やバンドボーカル経験者など、様々な人が通われています。
そのため、人によっては基礎だけでは物足りないと感じることも珍しくありません。
音楽教室では、一人一人にとことん向き合い、その人が抱える課題を徹底的に洗い出します。
そして、課題や弱点に対して最適なアプローチを行うため、より早い上達が期待できます。
③モチベーションを維持できる
3つ目は「モチベーションを維持できること」です。
独学では、自分の成長が把握しづらいため、モチベーションが低下しがちです。
しかし、音楽教室のレッスンでは、プロからフィードバックがもらえるため、成長が見える化できるのがポイントです。
また、音楽教室には、歌の上達を目指す仲間がいるので、良い刺激を受けながらトレーニングを続けることができます。
三日坊主になりやすい人は、モチベーションが高まる環境に身を置くと上達が早まります。
YOKOHAMAボーカル教室なら、歌の声量を上げる方法が学べます!
今回は、歌の声量を上げる方法を中心にご紹介しました。
歌の声量を上げるには、トレーニングに取り組むのが効果的ですが、独学では成長に限界があります。
そのため、より早い上達を目指すなら、プロからの指導を受けるのがおすすめです。
YOKOHAMAボーカル教室では、声量アップに役立つレッスンをご用意しています。
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