「合唱で人と合わなくて目立ってしまう」
「自分の歌声が周りに迷惑をかけている気がする」
合唱の練習をしていると、周りとのズレが気になり、歌いづらさを感じることもあるでしょう。
合唱では、一つのものを作り上げるという意識のもと、協調性を大切にしなければなりません。
そのため、歌い方に癖や個性があると、自分の声が浮いてしまうので注意が必要です。
そこで本記事では、合唱で人と合わない原因や歌い方のコツ、合唱に役立つトレーニング法をご紹介します。
合唱で自分の歌声が気になる方は、本記事の内容をぜひ参考にしてください。
合唱とは
まずはじめに、合唱についてご紹介します。
合唱とは、複数の歌い手がそれぞれのパート(声部)に分かれて楽曲を歌う歌唱形態のことです。
パートの種類は一般的に、以下の4種類に分けられます。
- ソプラノ(女性)…主に主旋律を担当
- アルト(女性)…和音などのハーモニーを担当
- テノール(男性)…男性パートの主旋律やハーモニーを担当
- バス(男性)…低音で曲の土台づくりを担当
合唱は、これらのパートが一つにまとまることで、聴き手に気持ちの良いハーモニーを届けることができます。
そのため、まずは自分が歌うパートが、どのような役割を担うのかを意識することが大切です。
また、一つにまとまるには、個性を出すのではなく、周りと溶け合うように歌うことが必要なため、これから解説する内容をしっかり理解しておきましょう。
合唱で人と合わない原因
次に、合唱で人と合わない原因について、以下の5つをご紹介します。
- 声質に特徴がある
- 声量が大きい
- 音程がズレている
- テンポがズレている
- 声域が合っていない
①声質に特徴がある
合唱で人と合わない原因の1つ目は「声質に特徴があること」です。
例えば、地声で歌ってしまうと、周りが出す裏声よりも響きが強くなるため、目立ちやすくなります。
また、高音で力んでしまっている場合や、息漏れが多い場合も、特徴的な声質になるので注意が必要です。
合唱できれいなハーモニーを作るには、周りと同じ声質を意識して発声する必要があるでしょう。
②声量が大きい
2つ目は「声量が大きいこと」です。
声量が大きいと、周りの歌声をかき消してしまう恐れがあります。
そのため、周囲とのバランスを見ながら、声量をコントロールする必要があるでしょう。
また、声量が大きいことをコンプレックスに感じる人も多いですが、ソロパートで活躍できたり、周りが歌いやすくなったりするなどのメリットもあります。
声量の大きさを活かすためにも、発声練習を重ね、合唱に適した声色づくりを心がけることが大切です。
③音程がズレている
3つ目は「音程がズレていること」です。
合唱では、複数のパートが重なって和音を作るため、音程の正確さが求められます。
そのため、音程がズレると、聴き手に気持ち悪さや違和感を与えてしまうので注意が必要です。
また、正しい音程で歌っているつもりなのにズレてしまっている場合は、音痴の可能性が高いといえます。
詳細は後述しますが、音痴はトレーニングで改善できるため、練習を積み重ねていきましょう。
④テンポがズレている
4つ目は「テンポがズレていること」です。
周りと歌い出しが合わない場合や、指揮者とタイミングが合わない場合は、正しい拍子からズレている可能性が高いといえます。
また、主旋律以外のパートは、休むタイミングが多いなどの理由から、拍子が取りづらいこともあるでしょう。
曲全体の動きが把握できていないこともテンポがズレる原因のため、原曲を聞くことや、楽譜から他パートの動きを把握してみるなどの工夫が必要です。
⑤声域が合っていない
5つ目は「声域が合っていないこと」です。
合唱では、パートごとに、担当する音の高さの範囲(声域)が異なります。
例えば、ソプラノの場合、一般的にC4(中央のド)からC6(2オターブ上のド)までの高音域を発声することが多いです。
そのため、地声が低い女性や男性がソプラノを担当すると、音が出せなかったり、音が揺れて不安定になる恐れがあります。
歌っているときに、出しづらい音がある場合は、自分が出せる声域が楽譜と合っていない可能性が高いため、パート変更なども検討してみましょう。
周りに合わせるための歌い方のコツ
ここでは、周りに合わせるための歌い方のコツについて、以下の4つをご紹介します。
- 喉を開いて深い声を作る
- 周りの声をよく聴く
- 音をイメージして発声する
- 指揮者に合わせる
①喉を開いて深い声を作る
周りに合わせるための歌い方のコツの1つ目は「喉を開いて深い声を作ること」です。
喉を開いて発声すると、声質が太めで響きやすく、柔らかい声質になります。
柔らかい声質は、地声などの平べったい声質よりも周りに溶け込みやすいため、歌っているときに一体感を感じることができるでしょう。
また、喉を開く感覚がわからないときは、あくびするときの感覚を参考にしましょう。
あくびをするときは、喉仏が下がり、喉の奥に空間が広がるので、出した声が太くなります。
喉に無理な力が入らないよう、鏡で確認しながら発声練習を行いましょう。
②周りの声をよく聴く
2つ目は「周りの声をよく聴くこと」です。
合唱では、自分の声だけでなく、周りの声を意識することが欠かせません。
周りの声を聴きながら、声量や音程などを調整しましょう。
また、周りに意識を向けすぎると、他のパートにつられてしまうことがあるため、同じパートの人の声を聴きながら歌いましょう。
同じパートの声が聴き取りづらい場合は、歌うときの並びや立ち位置を変えるなどの工夫も必要です。
③音をイメージして発声する
3つ目は「音をイメージして発声すること」です。
イメージすることで、その音を出すために必要な準備が整うため、歌うときに音程をあてやすくなります。
また、正確な音程で歌い続けるためには、息の量や声帯のコントロールが欠かせませんが、心の準備ができていないと、発声時に迷いが生じ、コントロールが不安定になります。
心身共にリラックスした状態で歌うためにも、イメージトレーニングを行い、想像力を高めることも大切です。
④指揮者に合わせる
4つ目は「指揮者に合わせること」です。
指揮者には、歌い手や伴奏者にテンポや強弱などを指示する役割があります。
そのため、周囲とテンポが合わない人は、指揮者と息を合わせるよう意識しましょう。
また、歌い出しやテンポの変わり目は、特にズレが生じやすい箇所なので、反復練習を行い、合唱の精度を上げていきましょう。
合唱の上達に役立つトレーニング法
最後に、合唱の上達に役立つトレーニング法について、以下の3つをご紹介します。
- ロングトーン
- リップロール
- ブレスコントロール
個人の歌唱力が上がることで、合唱全体における表現力も高まります。
パート練習や全体練習だけでなく、個人練習にも時間を費やしてみましょう。
①ロングトーン
合唱の上達に役立つトレーニング法の1つ目は「ロングトーン」です。
ロングトーンとは、音程をキープしながら声を伸ばし続けるトレーニングのことです。
ロングトーンを繰り返すことで、音程が安定してくるため、音痴の改善にも役立ちます。
ピアノで一音ずつ確認しながら、無理のない声量で声を出し続けましょう。
また、ロングトーンを行うときは、以下のポイントを押さえておくと効果的です。
- 腹式呼吸を意識する
- 喉を開いて声を出す
- 背筋を伸ばしてリラックスする
②リップロール
2つ目は「リップロール」です。
リップロールとは、唇を振動させる発声トレーニングのことです。
唇を閉じてぶるぶると震わせながら、音を出すことで、口回りの筋肉がほぐれます。
また、リップロールでは、高音がきれいに出しやすくなるなど、音域の拡大が期待できるため、高音域の発声に自信がない人にもおすすめです。
ただし、誤ったやり方だと効果が得られないため、リップロールを行うときは、以下のポイントに注意しましょう。
- 身体が力まないようリラックスする
- 息は限界まで吐き切る
- リップクリームなどで唇を湿らせる
③ブレスコントロール
3つ目は「ブレスコントロール」です。
ブレスコントロールとは、吐き出す息の量をコントロールするトレーニングのことです。
ブレスコントロールのやり方は、以下の通りです。
- メトロノームに合わせて短く息を吐く
- 長めの拍に合わせて息を伸ばす
- 瞬間的に息を吸いきる
これらを繰り返し練習することで、声量や音程が操りやすくなり、表現力が高まります。
声量や音程が周りとズレてしまう人に、最適なトレーニングといえるでしょう。
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今回は、合唱で人と合わない原因や歌うときのコツなどをご紹介しました。
合唱では、周りの人に合わせながら美しいハーモニーを作り出すことが大切です。
技量不足を感じている人は、紹介したトレーニングを行い、個人の歌唱力を高めましょう。
また、独学だと、やり方がわからなかったり、喉を痛めてしまったりして、時間を無駄にしてしまうかもしれません。
短期間で合唱の上達を目指すなら、プロから正しいトレーニングを教わることをおすすめします。
横浜ボーカル教室では、発声法や呼吸法など、合唱に最適なレッスンをご用意しています。
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