「カラオケで高音を出すときに声が裏返る」
「声の裏返りをなくして気持ちよく歌いたい」
カラオケ中に声が裏返ってしまう方の中には、裏返る原因や、改善策を知りたい方も多いのではないでしょうか。
声が裏返る原因には、声の音域が関係しており、改善には音域に合わせた発声や息のコントロールが必要です。
そこで本記事では、カラオケで声が裏返る原因と歌い方のコツ、高音を操るためのトレーニングをご紹介します。
カラオケで声が裏返りやすい方はぜひ参考にしてください。
声には4種類の音域がある
まずはじめに、声の音域の種類についてご紹介します。
ヒトが発声する声の音域は「声域」と呼ばれています。
声域は、一般的に以下の4種類の区分(声区)に分かれており、声域の広さは性別や体格によって異なります。
- チェストボイス(地声)
- ミックスボイス(地声と裏声の中間)
- ファルセット(裏声)
- ヘッドボイス(力強く響く裏声)
また、地声から裏声へ切り替わるポイント(声換点)では、声が裏返りやすいといった特徴があります。
そのため、声が裏返らないようにするには、地声と裏声の境目で声帯や息の量をコントロールし、声をスムーズに切り替えることが大切です。
カラオケで声が裏返る原因
次に、カラオケで声が裏返る原因について、以下の5つをご紹介します。
- 歌うときに喉が閉まっている
- 声帯を閉鎖する力が弱い
- 息の量が調整できていない
- 身体全体を使った発声ができていない
- 声帯に疲労が蓄積している
①歌うときに喉が閉まっている
カラオケで声が裏返る原因の1つ目は「歌うときに喉が閉まっていること」です。
声は、声帯の振動数が高いほど高音が出る仕組みになっています。
そのため、声帯の振動数を増やすには、声帯に息をぶつけて振動を強くする必要があります。
しかし、喉を閉めて歌うと、喉の奥が狭まって声帯が振動しづらくなり、音程のコントロールが利かなくなってしまいます。
高音で声が裏返りやすい方は身体に余計な力が入って喉を閉めている可能性があるため、歌うときの姿勢に注意しましょう。
②声帯を閉鎖する力が弱い
2つ目は「声帯を閉鎖する力が弱いこと」です。
声帯は、2枚のひだ(筋肉)で出来ており、空気が通るときに開け閉めを行っています。
発声するときは、ひだを閉めて空気をさえぎることで音になりますが、このときに声帯を閉鎖する力が弱いと、音程が不安定になり、声が裏返りやすくなるのです。
一方、声帯を強く閉めると、喉を痛める原因にもなりかねません。
声帯を閉鎖する力が弱い方の特徴には、声量が少ないことや息漏れが多いことなどが挙げられます。
声帯閉鎖の適切な状態は、地声で話すときの感覚で、声のボリュームが最大限出ている状態です。
歌うときに声量不足や息漏れの状態がないかなど、確認してみましょう。
③息の量が調整できていない
3つ目は「息の量を調整できていないこと」です。
高音を出すときに息を吐きすぎると声帯が閉じてしまうため、声が裏返りやすくなります。
また、息の量が安定していない場合は、音程が不安定になり、無意識に裏声が出てしまいます。
いずれにしても、高音に適した息の量を調節できないことが声の裏返りの原因なのです。
息の量の調整には、腹式呼吸によるロングトーンを意識することが欠かせません。
④身体全体を使った発声ができていない
4つ目は「身体全体を使った発声ができていないこと」です。
顎/胸/肩/腹部が一直線になるような正しい姿勢で発声すれば、余計な力が抜けてリラックスできるので、声が裏返りにくくなります。
一方で、歌唱中に声が裏返りやすい方は、猫背になっていたり、肩や顎が上がっていたりするなど姿勢の悪さが目立ちます。
歌うときの姿勢を見直し、お腹から声を出す意識を持つことで声の裏返りを防ぐことができるでしょう。
⑤声帯に疲労が蓄積している
5つ目は「声帯に疲労が蓄積していること」です。
長時間の歌唱や、無理に高音を出すなど、声帯を酷使した場合、疲労が蓄積して声が裏返りやすくなります。
また、声帯の疲労状態を放置すると、声帯炎などの病気を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
声帯に疲労が蓄積しているときのサインには、以下のような症状が挙げられます。
- 声がかすれる
- 発声しにくい
- 発声時に違和感がある
- 会話中に息切れする
- 喉に不快感がある
疲労状態から回復するには、水分補給で喉の乾燥を防ぎ、声帯を休ませることが大切です。
カラオケ中に疲労のサインが出たら、歌唱や会話は避け、休憩をとるようにしましょう。
声の裏返りをなくす歌い方のコツ
次に、声の裏返りをなくす歌い方のコツを3つご紹介します。
- 腹式呼吸を意識する
- 息の流れを利用して高音を出す
- 早めに裏声を出す
① 腹式呼吸を意識する
声の裏返りをなくす歌い方のコツの1つ目は「腹式呼吸を意識すること」です。
腹式呼吸とは、お腹をふくらますイメージで呼吸をして、横隔膜を動かす呼吸法です。
先ほどもお伝えした通り、高音で声が裏返る原因には、姿勢の悪さや、息の量が関係しています。
猫背だと吸い込める息の量が減少するため、ロングトーンができず、声が不安定になってしまうのです。
腹式呼吸では、背筋が伸びた正しい姿勢を保つ必要があり、発声時に必要な正しい呼吸ができます。
歌唱中に正しい姿勢や呼吸を意識することで、息の量を増やすことができ、太い高音が出せるようになります。
② 息の流れを利用して高音を出す
2つ目は「息の流れを利用して高音を出すこと」です。
歌唱時に喉や肩に力が入って息が続かなくなり、苦しそうな高音が出ることも珍しくありません。
きれいな高音を出すには、息の流れを止めることなく、スムーズに発声に利用することが欠かせません。
また、高音で息の流れを上手く利用するには、リラックスした状態で喉を開く必要があります。
喉を開くことで、声量が増えて声が安定するため、裏返りを防ぐことができるのです。
喉を開いた状態は、あくびの状態に近いため、感覚を覚えて歌ってみるといいでしょう。
③ 早めに裏声を出す
3つ目は「早めに裏声を出すこと」です。
声の裏返りには、姿勢や息だけでなく、音域も関係しているため、地声が低い場合は出せる音域が狭い可能性があります。
出せる音域が狭い方は、カラオケで高音域に差しかかったときに、裏返ってしまうことが多いです。
音域が狭い方の対策としては、早めに裏声を出して準備しておくことが挙げられます。
カラオケなどを通じて、地声と裏声の境目や、出せる音程を把握しておきましょう。
また、音域はトレーニング次第で広げることができます。
カラオケで高音を操るための練習法
最後に、カラオケで高音を操るための練習法を3つご紹介します。
- リップロール
- タングトリル
- ハミング
① リップロール
カラオケで高音を操るための練習法の1つ目は「リップロール」です。
リップロールとは、唇を閉じてぶるぶると振動させる発声トレーニングです。
リップロールのやり方は、以下の通りです。
・リラックスして唇を閉じる
・口角を上げて唇をぶるぶると振動させる
・腹式呼吸を意識して息を吐く
声帯や口回りの筋肉をほぐす効果があり、歌唱前のウォームアップにも活用できます。
また、リップロールで歌唱するトレーニングでは、音域の拡大が期待できるため、音域を広げたい方に最適な練習法といえるでしょう。
② タングトリル
2つ目は「タングトリル」です。
タングトリルとは、巻き舌を利用した発声トレーニングです。
タングトリルのやり方は、以下の通りです。
- 舌先を上の前歯の裏のあたりにあてる
- 息を吐きながら舌先を「トゥルル」と振動させる
タングトリルによって、声帯付近の筋肉や舌の緊張がとれるため、高音がスムーズに出やすくなります。
また、滑舌の改善も期待できるため、英語の歌詞が多い曲や洋楽など、発音が難しい曲も上手く歌えるようになります。
歌える曲など、カラオケでのレパートリーを増やしたい方にも最適なトレーニングです。
③ ハミング
3つ目は「ハミング」です。
ハミングとは、鼻歌のように口を閉じて「んー」と発声するトレーニングです。
ハミングは高音域の習得にも役立つトレーニングのため、コツを掴めればきれいな高音を出せるようになります。
ハミングできれいな高音を出すポイントは、以下の3つです。
- 鼻腔共鳴が響く感覚を意識する
- 腹式呼吸でリラックスしながら息を吐く
- 無理のない音階から練習する
これらのポイントを押さえたトレーニングを行うことで、声の通りが良くなり、音程も安定します。
声の裏返りだけでなく、音痴の克服にも最適なトレーニングです。
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今回は、カラオケで声が裏返る原因と歌い方のコツを中心にご紹介しました。
声の裏返りには、息の量や姿勢、出せる音域が関係しており、改善にはトレーニングを通じた正しい呼吸法や発声練習が効果的です。
しかし、独学では、誤った練習によって喉に負担をかけることも珍しくありません。
より早い上達を目指すなら、プロから正しい指導を受けることをおすすめします。
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