「倍音って何だろう?」
「倍音を使いこなして歌声や歌唱力をアップさせることはできるの?」
歌が上手くなりたい、歌唱テクニックなどを使って歌声のレベルをもっと上げたいと考えている方の中には、このような疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
倍音は、歌声や学期における「音」の種類を指すもので、歌声や声の響きをより魅力的にするために欠かせない要素です。
そこで今回は、音楽や歌声における倍音について、倍音と歌声の関係性や倍音が歌声や曲に与える効果、そして歌声で倍音を使いこなす有名歌手などをご紹介します。
また、歌の練習については「【本当に上達する!】歌の練習方法や具体的なコツを徹底解説!」にてご紹介しているので、気になる方はぜひこちらもご覧ください!
倍音とは
まずはじめに、倍音についてご紹介します。
冒頭でもご紹介した通り、倍音は、歌声や学期における「音」の種類を指すもので、基本的なベースとなる音を指す言葉「基音」と対になる言葉です。
歌声を発する際に、人によって音が若干異なるように聞こえるのは、私たちが発する歌声に倍音が混じっているからです。
つまり、倍音とは、声を構成する周波数のようなもので、声質自体の違いにも倍音が関係しているのです。
倍音があるからこそ、人それぞれの歌声や声の違いを楽しむことができるという見方もできますね。
倍音と歌声の関係性
次に、倍音と歌声の関係性についてご紹介します。
ここまでの内容でも分かる通り、倍音と歌声は密接に関係しており、私たちのそれぞれの倍音が歌声の魅力を引き出していると言えます。
倍音は、多くの人が無意識のうちに声として出しているものですが、練習を重ねて歌声を使いこなせるようになれば、倍音を意識的に歌声に組み合わせることで歌唱力をアップさせることができます。
また、声質の違いは「声帯」や「共鳴腔(体内で声が反響する部分)」によっても異なるので、倍音を使いこなすことができれば、自身だけのより魅力的な歌声を生み出すことができるでしょう。
倍音には2つの種類がある
本項目では、倍音の種類について、以下の2つをご紹介します!
- 整数次倍音
- 非整数次倍音
①整数次倍音
倍音の種類の1つ目は「整数次倍音」です。
整数次倍音は、基本周波数の整数倍の周波数を持つ倍音を指します。
整数次倍音や非整数次倍音については、あくまで周波数が異なる倍音のことを指す言葉であるため、実際に明確に聞き分けることができるものではありません。
整数次倍音が混じった声の場合は、どちらかというと音がクリアで重厚感があり、カリスマ性があるような感覚を覚えます。
②非整数次倍音
2つ目は「非整数次倍音」です。
非整数次倍音の場合は、整数次倍音の声質よりも不規則な波長が混ざった声であると言え、基音の振動に対して整数倍ではない音を指します。
具体例としては、ささやくような声やハスキーボイス、しゃがれ声といった声が挙げられ、喉を潰したような濁った声にも非整数次倍音が含まれていることがあります。
倍音が歌声や曲に与える効果
次に、倍音が歌声や曲に与える効果について、以下の3つをご紹介します。
- 歌声の音色がより魅力的になる
- 音や歌声の響き方が変わる
- 音や歌声のレベルが一段と上がる
① 歌声の音色がより魅力的になる
倍音が歌声や曲に与える効果の1つ目は「歌声の音色がより魅力的になること」です。
倍音は基本となる音に豊かな響きを加え、歌声に温かみや深みをもたらす効果があります。
人間の声帯から生み出される基音(基本周波数)に、様々な倍音が重なることで、その人特有の声質が形成され、聞く側からすると歌声がより魅力的に感じます。
また、倍音を意識的にコントロールすることができれば、同じ歌手でも曲調に応じて柔らかい声や力強い声など、異なる表情の歌声を使い分けることができるようになります。
これにより、歌を歌う際により豊かな感情表現が可能となり、聴き手の心により深く届く歌声となります。
② 音や歌声の響き方が変わる
2つ目は「音や歌声の響き方が変わること」です。
倍音は音の立体感や空間的な広がりを生み出すため、それによって音や歌声の響き方も少しずつ変化します。
低い倍音は音に厚みと重みを与え、高い倍音は音に伸びやかさと空気感を加えるといった具合です。
例えば、コンサートホールでの演奏は、建物の音響特性によって特定の倍音が強調されたり減衰したりすることで、独特の響きが生まれるような仕組みとなっています。
また、マイクやスピーカーなどの音響機器を通した場合でも、倍音のバランスが変化することで、聴こえ方が大きく変わります。
③ 音や歌声のレベルが一段と上がる
3つ目は「音や歌声のレベルが一段と上がること」です。
倍音を使いこなした歌声を聞くと、上手くは説明できないが、音や歌声の質が上がっていると感じる方は多くいます。
これは、基音に対する倍音のバランスを整えることで、音量を上げすぎることなく、より通りの良い声や音を作ることができるからです。
また、倍音を意識することで、音程やビブラートの安定性が増し、より正確な演奏や歌唱も可能になります。
歌声で倍音を使いこなす有名歌手
本項目では、歌声で倍音を使いこなす有名歌手について、以下の4名をご紹介します。
- 森進一
- 宇多田ヒカル
- 平原綾香
それぞれの歌手について、簡潔にプロフィールをご紹介します。
それぞれの歌手が独自の倍音を活かして歌っているので、ぜひ一度聞いてみてください。
① 森進一
歌声で倍音を使いこなす有名歌手の1人目は「森進一さん」です。
森進一さんは、山梨県出身の演歌歌手で、1966年から歌手として活躍しています。
そんな森進一さんは、1968年の「第19回NHK紅白歌合戦」に初出場して以来、2015年(第66回)の紅白まで48回連続で出場した超ベテラン歌手です。
代表曲には、襟裳岬(えりもみさき)や港町ブルース、冬のリヴィエラなどがあります。
② 宇多田ヒカル
2人目は「宇多田ヒカルさん」です。
宇多田ヒカルさんは、現在も最前線で活躍している女性歌手の一人であり、1998年に15歳という若さでデビューしました。
1stシングル「Automatic/time will tell」は、ダブルミリオンの大ヒットを記録し、1stアルバム『First Love』も、累計売上枚数765万枚を超えた超人気アルバムとなりました。
また、本人がニューヨークで生まれたというグローバルな背景もあり、歌詞の中に高頻度で英語歌詞が混じっている点も特徴です。
代表曲には、Flavor Of LifeやAutomatic、あなたなどがあります。
③ 平原綾香
3つ目は「平原綾香さん」です。
平原綾香さんは、19歳の頃にデビューした女性歌手で、サックスなどの楽器も演奏することができる音楽の才能に溢れた女性です。
また、高校時代には生徒会長を務めていた過去もあり、才色兼備な女性歌手と言えるでしょう。
代表曲には、Jupiterやカンパニュラの恋、明日などがあります。
倍音を練習する際のポイント
最後に、倍音を練習する際のポイントについて、以下の4つをご紹介します。
- 基音をしっかりと維持させる
- 母音をゆっくりと変化させる
- 喉をしっかりと開けて歌う
① 基音をしっかりと維持させる
倍音を練習する際のポイントの1つ目は「基音をしっかりと維持させること」です。
前述したように、倍音はあくまで基音と呼ばれる土台となる音に付随するものです。
そのため、安定した基音がしっかりと発音することができなければ、歌声として正しい倍音を出すことはできません。
② 母音をゆっくりと変化させる
2つ目は「母音をゆっくりと変化させること」です。
倍音は、母音(基音)によって異なる響きを持つため、母音の変化は倍音をコントロールすることに直結します。
「ウー」から「イー」へ、あるいは「アー」から「オー」へなど、基本となる母音の間をゆっくりと移動させながら、その過程で生まれる倍音の変化を丁寧に聞き取ることで、徐々に倍音の感覚を養うことができるでしょう。
③ 喉をしっかりと開けて歌う
3つ目は「喉をしっかりと開けて歌うこと」です。
倍音は、喉が閉じていると音が抑制されてしまうため、リラックスした状態で喉を開けながら歌うことが非常に重要です。
開いた喉の状態を保ちながら、徐々に音を出していく練習を行います。
また、顎の力を抜き、舌の位置にも注意を払いながら、喉の開きと倍音の関係性を探っていくことが重要です。
倍音の練習は、横浜ボーカル教室へ
いかがでしたでしょうか。
今回は、音楽や歌声における倍音について、倍音と歌声の関係性や倍音が歌声や曲に与える効果、そして歌声で倍音を使いこなす有名歌手などをご紹介しました。
倍音は、歌唱テクニックとしては比較的レベルの高い技術です。
ハスキーボイスやリップロールなど、ある程度の歌唱テクニックが扱えるようになってから練習してみることをオススメします。
また、横浜ボーカル教室では、歌唱力を上げたい、歌唱テクニックを磨きたいという方に向けた、最適なレッスンをご用意しています。
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